富山県高岡市宝町にある「吉宗(よしむね)」は、1972年創業のカレーうどん専門店です。来店客の9割近くがカレーうどんを注文するという、一品で成立している一軒です。
映画「少年時代」を手がけた映画監督・篠田正浩さんがロケ中に足繁く通ったことで知られ、作家・五木寛之さんが「百寺巡礼」の旅で訪れたことでも話題になりました。現在は二代目の下野洋雄さんが受け継ぎ、味の進化は今も続いています。

- 16種のスパイス+企業秘密の隠し味3種——他店が真似できない理由がある
- 甘み→旨み→スパイスの辛さ——三段階で変わるスープが後を引く
- 長時間煮込まれた鶏肉と太ネギ——〆のご飯まで計算された一杯
| 住所 | 高岡市宝町7-4(地図を見る) |
|---|---|
| 電話番号 | 0766-24-1767 |
| 営業時間 | 水〜金 11:00〜15:00 / 17:00〜20:00 土・日・祝 11:00〜20:00(通し) |
| 定休日 | 月曜・火曜(年末年始) |
| 駐車場 | あり(16台) |
16種のスパイス+隠し味3種——「まだ進化の途中」と語るスープ

運ばれてきたカレーうどんは、麺が見えなくなるほどたっぷりのとろみスープが特徴的です。ピーナッツをベースに16種類のスパイスをブレンドし、さらに企業秘密の隠し味が3つ加わっているとのこと。だしで薄めたりせず、ほどよい辛さと深みのある甘みがクセになる味わいに仕上がっています。
辛みが苦手な場合は生卵(50円)をトッピングするのが定番。カレーと混ぜると、とろみとコクのある甘みが際立ち、マイルドな仕上がりになります。
染み込み鶏肉と、太ネギの食感——具材も計算されている
麺はもちもちとした弾力のある中太麺。とろみの強いスープとよく絡み、一口ごとにスープと麺が一体になって届きます。
具材はごろごろとした大きめの鶏肉と太めに切った白ネギ。鶏肉は醤油と出汁で長時間煮込まれており、中まで味が染み込んでいます。ザクッとした食感の白ネギはアクセントとして機能しており、増量(200円)しても損はありません。
成人男性でも完食に苦労すると言われるほどのボリューム。大盛りを頼まずとも、普通盛りで十分です。
食べ終えたら、ご飯を入れる——一杯で完結する定石
うどんを食べ終えた後に残ったカレースープにご飯を投入し、カレーライスとして締めるのも定番の楽しみ方。うどんの合間に挟んで味変として楽しむことも。こだわり抜かれたカレーはご飯とも相性が良く、最後の一口まで飽きがこない。
創業1972年——篠田監督が通い、五木寛之が書いた
四国と名古屋で製麺の修行を積んだ初代・下野吉宗さんが、うどんとそばを中心にした大衆食堂としてオープンしたのが1972年。創業当時、メニューにカレーうどんはありませんでした。「看板商品を」と模索する中で生まれたメニューのひとつがこのカレーうどんです。
一躍人気となったきっかけは、富山を舞台にした映画「少年時代」を手がけた映画監督・篠田正浩さん。ロケ中に足繁く通い「監督お気に入りのカレーうどん」として地元紙に掲載されると、県内外から客が訪れるヒット商品になりました。その後、作家・五木寛之さんが「百寺巡礼 北陸編」で国宝・瑞龍寺を訪れた際に立ち寄り、本を片手に来店するファンも増えたとのことです。
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高岡市のグルメ記事一覧を見る →まとめ:「まだ進化の途中」——そう言える店が、長く続く
50年以上続く店が「味はまだ進化の途中」と言い切れる。それが吉宗の一番の強みだと思います。スパイスの複雑さも、染み込んだ鶏肉も、〆のご飯も、すべてが一杯の中に収まっている。高岡を訪れる際にルートへ入れておく価値のある一軒です。
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国宝・瑞龍寺や高岡古城公園など、見どころの多い高岡。吉宗でランチを済ませたら、そのまま一泊して翌日の街歩きまで楽しむのもおすすめです。

